松下計
美味しい店を探すのはまず印刷物でチェックした後にネットで検証というのがいつものやり方。永遠にリストが更新されてゆくネット情報よりも何故かインクで清書してある情報の方が説得力がある。行きそうな店には付箋を貼る。店を絞り込むのもページをパラパラめくって比較する。情報を一望できないネットはまだこうした事は出来まい。カレー好きが高じてカレーパーティーをした時の写真など挟み込んでおける。これも本ならでは。

色部義昭
本は「雑食」です。
雑多な情報もノドを通してしまえば本になる。本の形状特性を活かしたギリギリの編集デザインにしびれました。

原研哉
「DESIGNING DESIGN」は、スイスのラーズ・ミュラー・パブリッシャーズという出版社から刊行されたものだ。大手出版社とは異なり、デザイナーや建築家の名前で売るような姿勢ではなく、あくまで実が詰まり、吟味を重ねた内容が求められた。「作品集は必要ない。本を出すなら著者になるべきだ」と、ラーズ・ミュラーは言った。その言葉に奮い立ち、作品集の制作をやめてデザインの本を制作した。思い出深い本である。

田中良治(Semitransparent Design)
三軒茶屋にある和正というつけ麺屋でネットサーフィン中に偶然みつけた写真家の話を知人にしていたら、つけ麺を食べ終わったころ、その知人に来日の相談の電話をかけてきたのがオランダのフォトグラファー、Elik van der Weijdeだった。私は強い運命を感じ、日本滞在中に彼と写真集をつくることを心に決めた。その後も奇跡としか言いようのない偶然が重なり出来上がったのがこの写真集です。
http://4478zine.com/

藤崎圭一郎
私の敬愛するBD作家メビウスの本です。BD（バンド・デシネ）とはフランスのマンガ。この本はなぜか家に2冊あったので出品します。1992年私が編集長を務めた最後の『デザインの現場』で、自腹を切ってパリに行きメビウスに取材しました。オマケとしてその号を付けておきます。

竹尾
竹尾のペーパーショウ運営チームが、78人の識者関連の本を投入していきます。まず工藤恭孝さんが選ばれたこの本。今年のペーパーショウのテーマとも密接にリンクしています。例えば「『本を読みたい人』は減ってない」。そして「自分の本棚は僕たちにとってある種の『理想我』だからです」と。さてこのシェアシェルフは、「我」を飛び越えてどのような「理想郷」を見せてくれるのでしょうか。今から楽しみです。

隈千夏
想像力を駆動装置に作者も意図せぬ傑作が生まれることには感動を覚えますが、期待する表現をめざして緻密に設計された本にもひかれます。紙の上という２次元で「移動する」という３次元行為を表現したかったムナーリは、ぴったりな素材を発見しました。トレーシングペーパー！この有用な発見を最大限生かすため、霧につつまれた街が物語の舞台となりました。

西山浩平
GKの活動の歴史をまとめたこの一冊は日本の工業デザインを知るのに格好の書籍です。本棚に一冊は置いておきたいと思い、選ばせて頂きました。

竹尾稠
竹尾の歴史はグラフィックデザインと共に歩んでまいりました。50のファインペーパーについて、50人のクリエイターの方々に紙に対する思いを込めて語っていただくとともに、実際に50枚のファインペーパーを綴込みました。紙とクリエイション、そして製本技術の粋を尽くしたこの本は、創業100周年記念にふさわしい一冊となりました。

軍司匡寛
もし自分が新しい環境に置かれた際、この絵本がどれだけ勇気づけてくれるだろうか。語り継がれる本とは、変わらない人間味を存分に含む作品だと思っています。

軍司匡寛
タイトルで、その本の編集法をズバリ言い表しています。読後感もズバリ「それ以上でもそれ以下でもない」それが全て（現実）だということ。このタイトルの温度は、自分にはとても心地よいです。

すずき　様

本の本の特設展で購入したイタリアのデザイン本です。
せっかくなので今回の展示と似た本を持ってきました。
この本も本の本です。

kmn　様
母が30年前、学生時代に使っていた解剖学書です。
私達の身体はいつでも動いていますが、この本の中ではどのページでも身体の止まった一瞬だけが描かれていて、よく考えると不思議な感じがします。

たけし　様

初めて旅行に行ったときの本です
韓国が好きになりました