『定本 富永太郎詩集』
大岡昇平 編  (中央公論社,1971)
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    「何度も開いていると、胸が高まったり締めつけられたりして、困った。おまけにあまりに手触りまでいいので、ついつい数葉にわたって淡墨でいたずら描きをしてしまった」とあり、活字と余白に見事にマッチした「いたずら描き」が紹介されていて、そうか、本とはこんなふうに気楽につきあってもいいのだと楽しい気分になりました。どうしても欲しくなって手に入れたという大切な本だからこそ、できるのでしょうね。



松岡正剛
Matsuoka, Seigow

編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。京都府生まれ。「編集工学」という新しい領域を構想、情報文化と情報技術をつなぐ研究開発に携わる。一方、日本文化研究の第一人者として「日本という方法」を提唱し、私塾「連塾」を中心に独自の日本論を展開。2000年からブックナビゲーションサイト「千夜千冊」の連載(1000ya.jp)と、ネット上で学習するイシス編集学校の運営を開始。09年丸善本店に「松丸本舗」をオープン。主な著書に『千夜千冊』(求龍堂)、『白川静』(平凡社)、『多読術』(筑摩書房)、『日本力』(パルコ)、『NARASIA東アジア共同体』(丸善)。


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